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お役立ちコラム

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1から取り直し?定年再雇用された従業員の年休の付与日数

定年再雇用後の年休はどのように取り扱うの?

定年後の再雇用の場合は労働関係が継続しているとみなされますので、年次有給休暇を付与する場合の継続勤務の年数は、定年前の勤務年数も通算して取り扱います。

また、定年前に取得した年次有給休暇は、再雇用されてからも使用できることとなります。

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身分が変わっても継続勤務とするの?

 年次有給休暇は、入社後6カ月間継続勤務し、その期間の出勤日数が8割以上である場合に10日付与されます。その後は1年ごとに日数が増加し、20日が上限となります。

 年次有給休暇の付与の要件となる継続勤務は、労働契約の存続期間、つまり在籍期間を意味するものと考えられます。

 定年退職して嘱託雇用される場合は、定年前の正社員としての労働契約と退職後の嘱託としての労働契約は別のものですが、身分は変わっても同一事業主の下で継続して勤務していることには変わりありませんので、雇用関係は継続しているとみなされます。

 したがって、年次有給休暇の付与に係わる勤続年数は通算されることとなります。

 ただし、定年退職後、再雇用までに空白期間があり、客観的に労働関係が中断していると認められる場合には通算されません。

 

継続勤務とは通達でこのように解されています。

継続勤務とは、労働契約の存続期間、すなわち在籍期間をいう。

 継続勤務か否かについては勤務の実態に即し実質的に判断すべきものであり、次に掲げるような場合を含むこと。この場合、実質的に労働関係が継続している限り勤務年数を通算する。(昭和63.3.14基発150号)

 イ 定年退職による退職者を引き続き嘱託等として再採用している場合(退職手当規程等基づき所定の退職手当を支給した場合を含む)。ただし退職と再採用との間に相当期間が存し、客観的に労働関係が断絶していると認められる場合はこの限りでない。

 ロ 労働基準法第21条各号の該当する者でも、その実態より見て引き続き使用されていると認められる場合

 ハ 臨時工が一定月ごとに雇用契約を更新され、6カ月以上に及んでいる場合であって、その実態より見て引き続き使用されていると認められる場合

 ニ 在籍型の出向をした場合

 ホ 休職とされていた者が復職した場合

 ヘ 臨時工、パート等を籍職員に切り替えた場合

 ト 会社が解散し、従業員の待遇等を含め権利義務関係が新会社に包括継承された場合

 チ 全員を解雇し、所定の退職金を支給し、その後改めて一部を再採用し   たが、事業の実態は人員を縮小しただけで従前とほとんど変わらず事業を継続している場合

 

定年退職前から残っている年休は利用できるの?

 継続勤務の考え方から、同一労働関係においては年次有給休暇を取得する権利も継続していると考えられます。

 付与された年度に取得されなかった年休の権利は翌年度に繰り越されることとなりますので、定年退職前に権利が発生した年休についても2年の時効にならない部分については、再雇用後嘱託となった後でも取得できることとなります。

 定年退職前に年休をすべて消化してしまったりした場合は、残った年休は「0」ですので、定年再雇用されてから年休発生日までの間は年休を取得できないという事態になりますので注意が必要です。

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