休日・休暇・休職・休業の違い
会社のお休みには休日・有給休暇・特別休暇などの休暇、病気休職などの休職、育児休業・介護休業などの休業があります。
就業規則ではそれぞれのお休みの取り扱いについて規定しています。
同じお休みでも「休日」・「休暇」・「休職」・「休業」の違いは何でしょうか?
休日について
あらかじめ就業規則等によって定められた労働義務を免除された日で、もともと勤務しなくても良い日のことです。
☆休日の種類☆
①法定休日 原則は毎週少くとも1日、または4週間を通じ4日以上の休日 この休日は法律で定められている最低限の休日です。
法定休日に勤務した場合は1.35倍の割増賃金を支給しなければなりません。
②所定休日
法定休日以外の休日を設けた場合は、その休日をいいます。
週休2日制(土日休日)で法定休日を日曜日としている会社は土曜日は所定休日となります。
この日には1.35倍の割増賃金を支給する必要はありません。
ただし、週の労働時間が40時間を超える場合は1.25倍の割増賃金を支給しなければなりません。
休暇について
本来労働義務のある日について労働者の申し出により労働義務を免除する日のことを言います。
つまりこのような権利と義務の関係があります。
休暇は本来労働義務のある日なので、その日に労働したとしても割増賃金を支給する必要はありません。
休暇については主導権が労働者にあると言えます。
☆休暇の種類☆
①法律で定められている休暇
・年次有給休暇
・生理休暇
・子の看護休暇
・介護休暇
②法律で定められていないが会社が定める休暇
・慶弔休暇
・リフレッシュ休暇
・夏季休暇
・年末年始休暇
最近ではバースデー休暇、結婚記念日休暇など会社独自の特別な休暇を定めている会社もあります。
休職について
何らかの理由で就労することができない社員に対して、会社での籍は残したまま、一定期間就労を禁止することです。
労働基準法に規定はないので、労使との間で自由に決めることができます。
このような義務と権利の関係があります。
つまり休職については会社に主導権があるといえます。
☆休職の種類☆
・病気休職
・私事により会社が認めた休職
・公職に就いたことによる休職
・出向休職
・刑事罰などで起訴されたことによる拘留休職
・組合専従になったことによる休職
など、会社で任意に条件を決定することができます。
多くの会社では勤続期間に応じて1カ月から数カ月の一定の期間の休職を認め、休職の理由が消滅したときに復職を認めるという方法をとっています。
休業について
休暇と同じように本来労働義務のある日について労働者の申し出により労働義務を免除する日のことを言います。
休暇との違いは休暇は1日単位で取得ができるなど細切れでの取得が可能ですが、休業は連続して長期的に取得するという違いがあります。
☆休業の種類☆
①会社の都合による休業
会社の業績悪化などで業務を停止させなければいけなくなり社員を休業させた場合、休業期間中についてその社員に、その平均賃金の6割以上の手当を休業手当として支払わなければならないと労働基準法第26条に定められています
②天災事変その他の不可抗力のように労使のどちらにも責任にもならない事由による場合
こちらは労働基準法で休業手当を支払わなければならないという規定はありません。
③労働者からの請求による休業
・産前産後休業(ただし、産後6週間の休業は請求がなくても休ませなくてはなりません)
・育児休業
・介護休業
こちらは要件に該当すれば雇用保険、健康保険より休業期間分(上限あり)の補てんが支給されます。
それぞれのお休みについては就業規則で明示して、社員に周知しておくことが大切です。